今回の内容は「ナイトワーク初心者に教える!水商売用語辞典!~クラブ編~」。
夜のお店に行くと、専門用語がよく使われてますよね。
まだラウンジやクラブで働き始めたばかりという女性の方の中には、慣れずに困っている方も多いんじゃないでしょうか?
今回の寄稿者はクラブやラウンジ経験者のえみみさん。
今も銀座のクラブで働いているえみみさんが、クラブ独自の専門用語を紹介してくれました。
これを知っておけば、あなたもクラブデビューができるかも!?読んでおいて損はないですよー!
◆目次◆
私の水商売キャリアはガールズバーからでした。ガールズバーを皮切りに、キャバクラ、ラウンジ、クラブと渡り歩くようになりました。
今も銀座のクラブで働いていますが、クラブはガールズバーやキャバクラと違ったクラブ用語や作法がいくつかあるのでご紹介します。
基本的な水商売用語やハンドサイン、作法はキャバクラと同じです。
例えば、
★「つめしぼ」=冷たいおしぼり(ハンドサイン:両手を握り、両手の爪と爪を合わせてハンドサインする)
★「メニュー」=ドリンクメニュー、ワインリストなどのメニュー全般のことを言います。(=ハンドサイン:両手を合わせて〜開く。飲食店でメニューを開いて見るのを手で表現した感じ)
上記のこれらはキャバクラでもクラブでも通用する用語でありハンドサインです。
では、キャバクラとクラブの違いと、クラブならではの水商売用語をこれから執筆していこうと思います。
キャバクラよりも比較的高級感があって、会員制のお店が多いです。基本的にマンツーマンで接客するキャバクラとは異なり、複数人のキャストで接客をします。
クラブはキャバクラのようにワンセットいくらの時間制ではなく、席料を頂きます。(=何時間いてもずっと同じ席料のお店、席料が加算されていくお店があります。)
席料+ボトル代(ドリンク代)+指名料などが加算されていきます。
クラブは基本的にボトルキープ制です。もちろん単品でドリンクを頼むこともできますが、一品が非常に高額であることが多いです。
クラブは基本的に日給制です。時給制ではないので、たとえ残業があったとしても一律の日給であることが多いです。
また、銀行振り込みのお店も多いです。私の経験上では、キャバクラはお給料手渡しの場合が多いように思いますが、クラブは銀行振り込みのお店が多いです。
新しいキープボトルをお客様に入れてもらった際、お客様のグラスに少しだけ新しいボトルのお酒を注ぐことを「口あけ」と言います。
これは、ガールズバー、キャバクラにはない文化だと思います。
「ご案内お願いします」と、一言スタッフにお声がけをすると思いますが、キャバクラのようにお客様について行って、お手洗いの近くでおしぼりを持って待っていることは、大抵のクラブではありえません。
スタッフ(黒服)がおしぼりとおしぼり受けを持ってきますので、キャストは席に座って待っています。
必要があればその間にテーブルを片付けたり、お酒を作ってお客様がお手洗いから帰ってくるのを待ちます。
その日の飲み代を後日払いにする事です。昔のクラブでは当たり前のようにあったようですが、最近では少なくなってきているように思います。
私が聞いたことのある話なのですが、とあるママが引退するにあたり、あるキャストにお客様を譲っだそうです。そのキャストは断ることができず、しぶしぶ引き受けたそうです。
しかし、蓋を開けてみると売り掛けが200万もあり、お客様だけでなく、その売り掛け分も譲り受けたそうです。その後、そのキャストは200万をお店に返すのに必死だったそうです。
ガールズバーやキャバクラでも領収書を発行することはよくあると思います。クラブでも領収書を発行することがありますが、お客様の会社に直接、その晩の飲み代の請求書を送ることがあります。
オーナーやママとお客様とで名刺交換をし、その名刺に書いてある役職、お名前宛に請求書をおくります。これはクラブ独自の文化だと思います。
「ママ」とはスナックやクラブにおける、一番責任のある女性のことで、基本的にはそのお店の経営権を持つ女性のことを言います。ママとは別にオーナー(社長)がいるお店もあります。
そして、チーママはママの二番手にあたる人です。
チーママは、ママの次に偉い立場にあります。「チーママ」は「小さいママ」が省略されたもので、「小ママ」と表記されることもあります。クラブの箱の大きさにもよりますが、店舗にママやチーママが2人以上存在する場合もあります。
ママやチーママに嫌われてしまうと、働きにくくなってしまうので、人間関係の構築には非常に気苦労が伴います。
係り制度はキャバクラにはありませんが、クラブではよくあります。
キャバクラでは指名をするなら1人という暗黙のルールがありますが、クラブでは係りというのが存在します。キャバクラでいう本指名のようなものですが少し違います。
係りになったキャストは永久指名ですが、お客様は他のキャストを追加で指名しても問題ありません。追加で指名して同伴やアフターをしても大丈夫です。
例えば、ある日にママに同伴の予定がはいっており、ママの変わりにヘルプのキャストがママのお客様と同伴に行くなど、よくある光景です。
これはガールズバー、キャバクラにはない文化で、クラブでもお店によっては徹底していない所もあります。
キャストがウィスキーやブランデー、焼酎等の水割りを作る際、反時計回りにグラスを回します。これはお客様に時間を気にさせない為です。時計回りにグラスを回してしまうと時計を意識し、早く帰れという意味合いになってしまいます。そういった細かな心遣いがクラブでは必要です。
クラブはガールズバーやキャバクラより価格帯が高価な為、それ相応のキャストレベル、ハイレベルな接客が必要となります。
上記の水商売用語クラブ編が、少しでも皆様に役に立つと嬉しいです。
筆者:えみみ
編集後記
クラブといえばやっぱり銀座ですよね。それはそれは「わたしってもうすごいんだから」的なオーラを放ちまくりのヒールかつかつ系のお姉さまたちが夜になると闊歩していて、男どもはそのヒールに踏みにじられに行く、そんなお店が銀座のクラブです。
あれはまだ京王線沿線に住んでいる若者の頃でした。朝の満員電車に乗っていると足に激痛が走り、見てみるとそこにはヒールがぶっ刺さっているではありませんか!もしやあの人も銀座のホステスさんだったのかな?
朝も早よからお勤めご苦労さんです!そして、もっと踏んでください!ムフフフ